ちょこ西の東大編入体験談

『はじめに』から必ず読んでほしいです

はじめに(必ずお読みください)

はじめまして、ちょこ西というものです。
2020年度 東京大学 工学部 編入試験(機械系学科群)に合格しましたので、体験記を書くことにしました。読んでくれている方のお役に立てると嬉しいです。


 この記事は受験直後にほとんど書いていたのですが,点数が合格者の中で恐らく最下位だという事が分かり,記事が意図せず言い訳のようになってしまったのでお蔵入りさせる予定でした.しかし,それでも伝えたいことが3つあるので恥を忍んで投稿することにしました.というわけで,その3つをはじめに書いておきます.

①『編入数学徹底研究は簡単って体験談に書いてるのに,全然解けない,才能がないのかな』と落ち込んでいませんか?はじめはきっとそういうものです.少なくとも私はそうでした.2,3週してやっと身に付きました

②強い志望動機はどんな参考書よりもあなたを助けてくれます.勉強がどうしようもなくつらくなって,手が付かなくなってしまったら,いったん手を止めて志望動機書を書いてみるのもありです.(どちみち受験前に提出します)

③受験前日,慣れない環境,受験への緊張でなかなか寝付けなくなるかもしれません.そんな時は温かい飲み物を飲むと寝付きやすくなります.私も布団に入ってから3時間以上寝付けなくて焦りましたが,これを思い出してお湯を飲んで寝ることができました.(当たり前ですが,緑茶,紅茶,コーヒーなどカフェイン入りのものは避けましょう)



以上です.


⚠これより下の記事はほぼ文字しかない上,アドバイスというより,なるべくありのままを書いた下書きレベルの文字通りの体験談になっています.受験を直前に控えてる人にお勧めできるようなものは書けませんでした.それでも読みたいという物好きな人か,息抜き目的の人がいればぜひ見ていってください.


この体験記の見所さん
〇こいついつも心折れてんな
〇『編入数学徹底研究』狂気の3周目
〇勉強机の隣に棺桶
〇面接官『TOEICの点数がかなり低いけど,どう考えていますか?』


まずは自己紹介から

〇出身校
 神戸高専(機械工学科システム制御コース)

〇受験校
 東京大学(機械系):合格
 神戸高専専攻科  :合格

〇クラス成績
 1年:5位 2〜4年:1位 

TOEIC
 620点(恐らく合格者のなかで断トツ最低)

〇受験勉強を始めた時期
 3年の冬休み中盤くらい

〇塾
 中3のとき以外は行ってないです.
高専から大学編入する人向けの塾もあるみたいなので,興味がある人は調べてみるといいかもしれません.

〇勉強以外に力を入れたこと
 プログラミング (1〜2年)(趣味でCを少し)
 NHK高専ロボコン(1〜3年)
 インターンシップ(4年)
 卒業研究    (5年)

 ただ正直なところ『大学で何がしたいか?』という点が重視されるので、合否にはあんまり関係ないと思います。『俺は私は虚無な学生生活を送ってしまった...』という人も大丈夫です。これから頑張ってやりたい事を見つけましょう。

〇資格
 特になし



〇志望理由

 実は『東大なんて受かるわけない』と思っていたので受けるつもりはありませんでした.そんなとき偶然見たネット記事がきっかけで,東大の情報システム工学研究室(JSK)の『DRAGON』と『JAXON』を知り,『うわあああああああああああああああああああかっけえええええええええええええええええ!!!!!!』『こんなかっこいいロボットを作れるような研究者になりたい!』と思って東大を受けることにしました.(子どもみたいだけど...)

 たとえ子供みたいなものだったとしても,強い動機はどんな参考書よりもあなたを助けてくれます.受験勉強がつらくなったら,いったん手を止めて,自分の行きたい大学で何ができそうなのか調べるのも良いと思います.(二次試験や志望動機書の対策にもなります.志望動機書は受験前に提出なので,クオリティを上げるためにもむしろ早めに書いておいた方が良いです)

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JSKを知るきっかけにもなった,蛇型ドローン『DRAGON』です.かっこよすぎる...

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JSKの大出力ヒューマノイドプラットフォーム『JAXON』です.この画像で東大受験を決意しました

受験勉強1/3

この記事では志望校が東工大だった時から東大に変わるまでの受験勉強をどのように進めたのかを使った参考書を紹介しながら書いていきます。

高専入学〜3年冬休み

 この頃は受験の事なんて全く考えもせず、日常生活に支障をきたすレベルでロボコンに没頭していました。ただ、『何かの役に立つかも』と学校での成績はちゃんと取るようにしていたので、前の記事で述べたように2〜4年でギリギリ1位を取ることが出来ました。徹夜の力ってスゲー 今思い返すと,学校のテストは本番で自分の全力を100%出し切る練習になっていたのかもしれませんね.

②3年生冬休み

 3年生の冬休み中盤でロボコンを引退し、大学でロボットの研究がしたいなと思ったので東工大を目指して勉強を始めることにしました。
 とはいっても何も分からなかったので、とりあえず体験談を見てほとんどの場所に『簡単で手頃』『簡単すぎる』と紹介されていた『編入数学徹底研究』を始めることにしました。学校の試験も頑張って1位をキープしていたので、順調に解けるはず、が...

③絶望(え...私の学力、低すぎ...!?)

 ほとんどの体験談で『簡単』と言われてる『編入数学徹底研究』ですが、手を付けてみたところ全く解けませんでした。そしてこの時自分のあまりの学力の低さにショックを受け、心が折れそうになりました。

きっと誰だって最初はそうです。私が保証します。

 また、謎に『基礎物理学演習』(黄色い本)に手を付けましたが、微分方程式の勉強ができていなかったので減衰振動あたりになるともう何を言っているのか全く分からず、やめました。

④3年冬休み〜3年春休み終わり

 結局、この期間は『編入数学徹底研究』しかやっていませんでした。分からない所や習っていない所(特に複素積分や確率、ラプラス変換フーリエ級数展開、ベクトル解析など)をネットなどで調べながら解いたので進むのが遅く、なんども心が折れそうになりました。
 冬休みと春休みは1日平均9時間くらい必死でやっていたはずですが、全て解き終えたのは春休みが終わった直後くらいでした。しかも無理矢理解いたようなものなので、正直なところあまり頭に入りませんでした。

⑤4年〜4年夏休み前

 『編入数学徹底研究』の2周目に手をつけました。またもや調べながらではあるものの、1周目に比べると格段に速く進めることが出来ました。また、それなりに知識や計算力が成長しているのを感じました。
 8月、2周目の線形代数が終わった所くらいで、その時の志望校だった東工大の数学の過去問に手をつけてみました。れなりに難しかったですが、解法がワンパターンな問題が多く、思ったより解けたので数年分解きました。物理,化学,英語の過去問も見ましたが見なかったことにしました。

⑥第一志望校を東大へ

 実は『東大なんて受かるわけない』と思っていたので受けるつもりはありませんでした.そんなとき偶然見たネット記事がきっかけで,東大の情報システム工学研究室(JSK)の『DRAGON』と『JAXON』を知り,『うわあああああああああああああああああああかっけえええええええええええええええええ!!!!!!』『こんなかっこいいロボットを作れるような研究者になりたい!』と思って東大を受けることにしました.

受験勉強2/3

この記事では志望校を東大に変えてから冬休みが終わるまでの受験勉強をまとめています。

①4年夏休み

 東大を考えると『編入数学徹底研究』だけでは問題のレベルが不足しているように感じたので、徹底研究を進めながら『編入数学徹底演習』の特にベクトル解析、確率、複素解析線形代数の部分を苦しみながら進めました。
 『編入数学徹底研究』で足りないところを『編入数学徹底演習』で補いながら勉強をするという感じです。8月末に『編入数学徹底演習』の2周目が終わりました。

 また、物理もこの頃本格的に勉強を始め『名問の森』(力学の方)に取り組みました。かなり難しかったですが、分からない所は教科書やネットなどで調べながら進めました。力学の範囲が終わったのは9月初旬くらいです。続けて9月下旬に熱力学の範囲を終わらせました。

 物理は考え方さえ合っていれば後は数学(計算)です。この頃は『編入数学徹底研究』のおかげで基礎的な計算力が底上げされてきていたので(初期状態が低すぎたとも言う)勉強が割とスムーズに進んだ気がします。

②4年夏休み直後〜冬休み直前

 数学はこのあたりで東大の過去問に手を付けました。平成12年のものから手を付けましたが、意外と解けて嬉しかったです...が、後述しますがこれは罠でした。物理を進めつつ、分からない所を調べたり飛ばしたりしながら数学の過去問を平成12〜18年のものを解答しました。
 物理は「やべえ、電磁気なんも分からん...」となっていたのでマセマの『電磁気学』に手を付けました。電磁気学にはガウスの発散定理(点電荷の)などベクトル解析の知識が多く登場しますが、数学の勉強でベクトル解析をかなり練習したのでスムーズに進み、10日くらいで終わりました。(10月初旬)
 (ところで英語は?)

 また、大学物理の範囲の力学もやった方が良いと聞いたので『演習力学』(黄色い本シリーズ)も急いで進めました。やはりこれにも数学がかなり活きました。だいたい1ヶ月くらいかかったと思います。演習力学は、めちゃくちゃ難しいものと最後の解析力学のところはやらなくても良いと思います。(ただ,本当に何が出るか分からないので,ラグランジュの運動方程式の簡単な問題くらいはやったほうがいいかも)

③4年冬休み

 東大の数学の過去問がかなり解けたので正直油断していましたが、これは罠で平成20年あたりの過去問から全然解けなくなってかなり焦りました。20年以降難易度が急に上がっていると思うので、過去問に手を付けるときは注意して下さい。

 物理は『名問の森』の電磁気範囲を進め、1月初旬に終らせました。後の記事で詳しく説明しますが、マセマの『電磁気学』は大学寄り(微積が多い)、『名問の森』は高校寄り(微積ほぼ無し)の内容で問題の内容が大きく異なります。東大の物理は高校物理7割、大学物理3割くらいの割合で出ている感じがあるので、どちらもやった方が良いと思います。

 また、この時初めて英語に手を付け始めました。過去問をチラ見したものの全く読めず(8割くらい知らない単語)、ただでさえ苦手な英語をこの時期から始めたことを後悔しました。(みんなはなるべく早く、やろう!)
 とりあえず12月のTOEICの対策として有名な単語帳『金フレ』を頭に叩きこもうとしましたが、見たこともないような単語ばかりで、右の耳から入って左の耳から出るような感じであんまり身につきませんでした。
 そんな中、英単語暗記アプリ『mikan』(無料)を見つけて、収録されているTOEICの単語集に取り組みました。個人的にはこっちの方がやりやすかったです。

④絶望

 12月初旬にTOEICを初めて受けてきました。前述の単語アプリなどで割と頑張って対策しましたが、そもそもの英語力が皆無だったので435点しかとれませんでした。
 東大編入試合格者のTOEICの平均点はおよそ820点という情報を聞いていたので、心が折れそうになり英語の勉強をするのがしんどくなりました。

 2次試験の会場で1次合格者20人のうち10人くらいにTOEICの点を聞きましたが、みんなたいてい830±15点くらいだったのでこの情報は正しいと思います(950点越えの超優秀な方もいらっしゃいました)

⑤冬休み直後〜春休み直前

 この頃知識がポロポロ抜けてるような感覚に襲われ、『編入数学徹底研究』の狂気の3周目を始めました。流石にスラスラ解けるようになっていたので1ヶ月くらいで終わりました。(1月初旬)
 このような執拗なまでの基礎練習のおかげで、微分方程式、行列を対角化してn乗を求める問題、留数定理を用いた複素積分など「解き方のパターンが少ないが記述量が多い問題」は素早く確実に、たとえ徹夜明けの脳死状態でも解けるようになりました。個人的にはこれが1次試験の数学の勝敗を分けたのではないかと思っています。
 また、その他にも特殊な解法の微分方程式など分からない所をネットや調べたり、『編入数学過去問特訓』に手を付けました。

 物理はとりあえず『演習力学』『マセマの電磁気学』『名問の森』などで力学、電磁気学、熱力学の対策をひと通り終わらせたので(ほんとに?)東大の過去問に手を付けました。難しかったですが、解けないほどでは無かったので分からない所を調べたりしながら平成12年〜20年あたりのぶんを進めました。

 英語は2回目のTOEIC(3月)に備えてTOEIC特急シリーズの『文法特急』『読解特急』を読み進めていました。この2冊はかなりオススメです。
 また読解スピードがあまりに遅いことに気が付き、『速読英単語(必修編)』を必死に読みました。

受験勉強3/3

この記事では春休みに入ってから受験直前までの受験勉強をまとめています。

①春休み前半

 数学は『編入数学過去問特訓』をC問題全てと、A、B問題のうちパッと見で解法がよく分からなかった問題を全て解きました。たぶん徹底研究の3周目をやるよりこっちを完全に1周した方が良かったと思います。また、東大の過去問は急に難しくなった平成20年以降の問題に手を付けました。

 物理も過去問を解いていました。また、3問目の対策として熱力学(特に偏微分が絡む問題)、量子力学をネットなどで調べ、波動(波の干渉やドップラー効果など)は『名問の森』の波動の範囲で練習しました。

 英語は皆無だったリスニング対策として『TOEIC究極のゼミpart2&1』『TOEIC究極のゼミpart3&4』を一周しました。この本のおかげでリスニング力が急成長しました(最低限はできるようになったとも言う)と思います。時間が無かったのでこの2冊以外はあまりできていませんが、究極のゼミシリーズはpartごとの対策になっていて初心者にとてもオススメです。最後の仕上げに『TOEIC公式問題集』の最新版だけをやりました。公式問題集は最新版からやるようにしましょう。

②春休み後半

 数学と物理は過去問を平成12年から30年までのぶんをどうしても分からない所を飛ばして解き終えました。
 
 3月に2回目のTOEICを受けましたが、思ったより点が伸びず結果は620点でした。ただ、『究極のゼミ』と『文法特急』、『読解特急』はかなり効果があったと思います。

 あと1回受ければかなり上がる気がしていましたが、願書の提出期限とTOEICの結果発表の日程が微妙にかみ合わず、東大にはこの結果を提出しました。TOEICギリギリ粘る勢はちゃんとTOEICの結果発表の日程を確かめて,最後のTOEICがいつになるかを確認しましょう。(当たり前)

 TOEICの後は英訳、英作文問題対策に『例解和文英訳教本(文法矯正編)』に取り組みました。時間が無かったので、だいたい2/5くらいしか出来ませんでしたが、現在形、過去形、現在完了形、苦手だった仮定法などの文(wouldとか使うやつ)がこの本のおかげでかなり書けるようになりました。時間があれば全部やりたかったのでオススメの本です。

③春休み直後から専攻科入試まで

 数学は調べてもどうしても分からなかった問題をまとめて、先生に聞きに行きました。また、確率の問題が不安だったので『細野真宏の確率が本当によく分かる本』をやり始めました。本当によく分かりました。時間が無かったので3/5くらいしか出来ていませんが、もっと早くからやれば良かったと後悔しました。
 物理は量子力学、熱力学、波動、荷電粒子の運動など過去問3問目の対策を過去問,名問の森,ネットなどで必死にやっていました。おかげで3問目はこの中なら何が来ても大丈夫という自信を付けることが出来ました。(フラグ)
 また、数学と物理の過去問の2周目もやり始めました。たぶんこんな事するくらいなら参考書をパラパラ見て分からない所を勉強した方が良いと思います。

 英語はもう流石に過去問をやらないとまずいと思って過去問に手を付けました。まず制限時間内で解き、分からない所をGoogle翻訳やネットなどで調べながら自分なりの答えをつくり、最後は先生に添削して貰いました。この方法でかなり力がついたと思います。結局時間が無くて5年ぶんくらいしかやっていないのですが、どうせネットとかで調べながらやるならもっと早くからやればよかったと後悔しました。

 また、6月30日の東大受験の前に、6月22日の滑り止めの専攻科入試もあと1週間に迫っていたので、対策する事にしました。受験科目は数学と専門科目(材料力学、流体力学、熱力学)でした。
 数学は過去問を3年ぶんくらい解きましたが、この時かなり重めの風邪を引いてしまい、この時期に2日間も寝込んでしまったので、予定が狂ってしまいました。この時期にこんな事になると体だけでなく本当にメンタルもやばくなるので皆さんも気をつけてください。(他人事)
 風邪が治った後ようやく専門の勉強を始めようとしましたが、専攻科入試の3日前に祖母がなんの前触れもなく他界しました。

④クライマックス

 東大受験の10日前かつ専攻科入試の3日前でしたが、とりあえず遺体の到着と弔問客に備えて家を大掃除し、遺体の前で3時間くらい号泣したあと専門科目の勉強を始めました。自分の勉強机の隣が空いていたのでそこに棺桶が置かれ、霊気の代わりにドライアイスの冷気を感じて心が折れそうになりながら勉強しました。(笑うところですよ?)本当は周りの人に思いの丈をぶちまけたかったのですが,もし良くない結果だったら祖母の死が言い訳になってしまう気がして,合格しない限り周りには言わないことにしました.
 風邪で2日寝込んで予定が狂い、専攻科入試と東大入試を直前に控えたなかで祖母が他界して本当にこの時ばかりは心が折れかけました。受験では本当に何があるか分かりませんし、不運な事や不幸なこともあるかもしれませんが、その時は私のことを思い出して元気出して下さいね!(無茶振り)

 それとこれは真剣なアドバイスですが,万が一受験直前に身内の人が亡くなった場合,葬儀屋さんと相談すれば葬儀や火葬の日程は意外と調整がききます.冷房があり,大きめの布団を置くスペースがある部屋があれば,遺体を自宅に安置することができます.(遺体の腐敗を遅らせるためのドライアイスは葬儀屋さんが用意してくれます)集中力に影響があるそうなので,部屋のCO2濃度に気を付けてください.

⑤専攻科入試から東大入試直前まで

 専攻科入試を終えて東大受験まで1週間となりましたが、葬儀や火葬で2日くらいなくなってしまいました.残りの時間の使い方はかなり悩みましたが,数学と物理はひたすら総まとめとして今までの復習をしていました。英語はひたすら長文を読んだり、英作文を書いたり、簡単なリスニング教材を聞いたりして頭を慣らしていました。
 

1次試験当日

この記事では1次試験前日と当日にした事、1次試験の合格発表から2次試験までにした事を紹介します

①1次試験前日

 よっぽど家が近くない限り、前日から泊まった方が良いと思います。

 行きの新幹線の中でも勉強するつもりでしたが、なぜか乗り物酔いが酷くなり、ろくに出来ませんでした。少しでも乗り物酔いがある人は忘れずに酔い止めを飲みましょう.

 ホテルは1人4000円くらいの某ホテルに止まりましたが,部屋に流し台から逆流したと思われる尋常じゃない悪臭が充満していて本当にきつかったです。安くても8000円くらいのホテルが良いと思います。

 ホテルに荷物を置いてから、受験会場を下見に行きました。道をちゃんと確認しましょう。

 その後で夕食を食べるレストランを探しましたが、前もって食べるところを決めておかないと私のように受験前日に丁度いいレストラン探して長距離歩いて疲れることになるので気をつけましょう。本郷キャンパスの近くのサイゼリヤとかがオススメです。

 その後、次の日の朝に食べるおにぎりなどをコンビニで買ってから、ホテルについて風呂入って寝ようと思いましたが、ベッドに入っても2時間くらい寝付けませんでした。本当に焦りましたが、最終的にエアコンで部屋を寒くしてから布団かぶって寝ました。お腹だけは冷やさないように気を付けて下さい。

②1次試験当日

 おにぎりを食べてからホテルを出て、昼食をコンビニで買ってから試験会場に早めに着きました。そこでは周りをあまり見ないようにしながら、英語の単語帳のアプリを眺めたりしていました。

③試験の内容について

 他の人が詳しく書いているので、ここではあまり詳しくは書かないことにします。

英語:
 今年はまさかのリスニングと長文英作文が無くなった問題で、大問1と3が長文読解、大問2が和文英訳でした。苦手なリスニングが無かったのはちょっとありがたかったです。全体的に比較的簡単だったと思います。
 ...と思いましたが150点(300点満点)しか取れませんでした.(7割はかたいと思ってたんだけど...)採点が厳しくなったのかな...(言い訳)

 昼休憩ではあらかじめ買ったおにぎりを食べました.食欲がわきませんでしたが二個詰め込みました

数学:
 本番で緊張したのもありますが、過去問と比べてもかなり難しかったと思います。大問1問につき30分と決めていましたが、確率で解法が思いつかない問題を飛ばして確率の時間を10分くらい複素解析に回しました。
 大量の基礎練習のおかげで複素積分や行列を対角化してn乗を求めたり、3×3の行列の逆行列を求めたりといった、解き方のパターンが少なく計算量の多い処理を素早く、安定して、綺麗に記述することが出来ました.これが今回の合格に繋がったと思います。
292点(400点満点)でした(ほぼ予想通り)

物理:
 物理も1問30分と決めて物理を3問解きました。今年は電磁気で電気鏡像法、超伝導、マイスナー効果が出たり、3問目に材料力学(棒の自重による伸びなど)が出たりと機械系も電気系も専門寄りの問題になっている気がします。ただ、材料力学は材料をばねと見なして解く所から誘導しているので、機械系ではない人でも落ち着いてやれば解けるつくりにはなっていたと思います。(質量のある小さなばねを大量に直列繋ぎする問題と同じ)
 材料力学は8割がた書いてから重大なミスに気付いて全体的に大幅に修正しました.受験勉強では問題を解いていて大きなミスに気づいたら全部解きなおしていましたが,書き直す量を最小限に大規模な修正をする経験を積むべきでした.電磁気の問題は正直初めて見たものばかりであまり出来はよくなかったです。
188点(300点満点)でした(予想よりちょっと低め)
 

④1次試験から2次試験直前

 1次試験の結果発表までは溜まった学校の課題を片付けながら、面接対策の資料をまとめていました。過去に英語面接の年があったことを踏まえ、英語面接の原稿も作っていました。合格かどうかも分からない状態で2次試験対策をするのはかなり辛かったです。

 そして結果発表当日、授業を抜け出して1人で見たのですが、自分の番号を見つけた時は嬉しくて思わず叫んでしまいました笑


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 ふと思い立って今まで受験勉強で使ったルーズリーフをまとめてみました.定量的に評価すれば1年3ヶ月 3300時間 1700枚(厚み11cm)の努力でした.これが多いか少ないかは意見の分かれるところだと思いますが,一つの参考にしていただけたら,と思います

 それから2次試験までは時間が全く無いので、面接対策を大急ぎで進めました。結局先生と対面して面接練習をしたのは1回だけになってしまったのですが、少なくとも2回くらいはやった方が良さそうです。

⑤2次試験前日

 ホテルは1次試験の反省を生かして8000円くらいの『きぬやホテル』に泊まりました(上野駅から徒歩数分).会場までちょっと遠いものの徒歩で行けるうえ値段も質もちょうど良いのでオススメです。

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↑多分自分が泊まったのと同じタイプの部屋

 会場の下見に行ったあと、Twitterで知り合った某ガチプロ2次受験者の方と『鴨to葱』という店で鴨ラーメンと親子丼のセットを食べました。めっちゃ美味しかった...

 そしてホテルに戻って面接対策の資料を眺めて11時くらいに布団に入りましたが、『自分だけ落ちたらどうしよう』とか不安になって眠るまで3時間以上かかりました。どうしようもなくなったのですが、昔どこかで『眠れない時はお湯を飲むといい』と聞いたのを思い出して、ホテルのポットのお湯をちょっと冷まして飲んだところ寝付くことができました。これは覚えておいて欲しいです笑

2次試験当日

この記事では2次試験直前の行動と2次試験での受け答えなどを書いています。

①2次試験直前

 私の面接は2時からでしたが10時くらいにはスーツを着て本郷キャンパスに着きました。生協で朝ごはんのおにぎりとサンドイッチを適当に買って、試験会場の工学部8号館の前の椅子(テーブルもある)に座って食べました。

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 それから工学部8号館の前で面接資料を眺めていると1次試験合格者の方が次々に集まってきました。(スーツ姿なのですぐ分かる)受験学科どこ?とかどこ高専?とか面接どうしよう、とか色々と話が弾んでとても緊張がほぐれました。自分は面接が一番最後だったので、結局1次試験合格者20人のうち15人くらいと話しましたが,みんないい人そうでした。
 その後控室に入りました.一人ずつ呼ばれていって最後の一人になり,緊張でおかしくなりそうでしたが,深呼吸しながら面接で伝えたいことを確認していました.ついに名前が呼ばれて,両手で頬をぺちぺち叩いていると係のお姉さんが『きっと大丈夫!頑張ってください!』(^_^)وと言ってくれて緊張がほぐれました(とてもありがたかった)

②2次試験

 面接では10人くらいの先生方に囲まれていました.こんな感じです↓
  〇〇〇〇〇〇〇〇
 〇        〇 ←先生方
       ◎      ←自分

全く圧迫ではないのですが,全員オーラがにじみ出ていて勝手に気圧されていました笑(東大の先生ってこんな感じなのか~すげ^~)と思っていると質問が始まりました

 質問では『まずはじめに2分くらいで自己紹介してください』と言われたので,自分の頑張ったことと,それを生かして大学ではこんなことを研究したい!みたいな感じで答えました.志望動機書に書いてない卒研の話もしたところ興味を持って頂けたのか,その後1/3くらい卒研関連の質問でした.他には
『機械情報志望だけど,プログラミングとかの経験はある?』
『試験の出来はどうだった?』
『神戸高専の機械科システム制御コースって,材料とか流体とかも勉強するの?』
TOEICの点がかなり低いけど,どう考えてるの?
みたいな質問をされました.

 TOEICの質問は予想していたので,こんな感じで答えました
『恥ずかしながら,英語そのものに興味が無かったうえに,受験勉強を始めたのも遅かったのでこのような結果になってしまいました.しかし卒研で先生に読んでおいて,と渡された論文が...まさかの全部英語で(全員の笑いをとる),当たり前ですが研究に英語が必要不可欠だという事を,この時初めて深刻に自覚しました.これからは英語論文を読むことやTOEFLの勉強などを通して英語力を身に着けていこうと思います』
このあたりは笑いをとるのも含めて完璧に答えられたので嬉しかったです(苦笑いかもしれない)

面接は確か10分くらいだったと思います.(だいたい6分くらいらしい)


そして,ついに迎えた合格発表の日,クラスの中で授業中に結果を見ました.自分の番号を見つけて叫んで,みんなもめっちゃうるさく祝ってくれたのが本当に嬉しかったです笑

合格発表後の手続きなど

合格発表後は研究やモノづくりに明け暮れていたのですが,思ってたより大学からの書類が来なくて不安になります.というわけでそれに関する記事を書きました.(気が向いたらまた更新します)

①寮の申請

 まずは最優先で新生活のための住居を探しましょう.私はあまり経済的な余裕がなかったので東大の寮に申し込むことにしました.10月6日くらいに募集要項が出るので確認してください.編入者が入ることが出来る寮は豊島国際学生宿舎のA棟,B棟,追分国際学生宿舎の三つになると思います.募集の締め切りは11月15日くらいなので忘れないようにしましょう(ド忘れしていて3日前に気づいた顔)

②各種書類

 2月14日くらいに入学手続きの書類が届きます.学生証用の証明写真だけ締切が早い(2月27日くらい)ので気を付けてください.あとは届いた書類に従って入学金の振り込みなどを済ませていきましょう.

③入学手続き

 2月25日~27日くらいの間に本郷キャンパスまで直接行って入学手続きをします.そのあたりも書類に書いてありますので確認してください.

④入学ガイダンス

 4月1日くらいに本郷キャンパス編入学生向けのガイダンスがあります.(今年は新型コロナウイルスの流行を受けて中止になりました)

 豊島寮A棟の入寮日がガイダンス以降になってしまった場合,寮の管理人さんと相談すればずらしてもらえる可能性があります.(自分は4月2日になってしまった)(Bはどうかわからない)